『同期のサクラ』の脚本家は遊川和彦!過去作品が桁外れに有名!
日本テレビ系列で2019年10月からスタートする連続ドラマ『同期のサクラ』。
今回は、この『同期のサクラ』で脚本を担当する遊川和彦さんに焦点を当て、その脚本家としてのデビュー作や経緯、過去に参加した作品にはどんなものがあるのか等、徹底的にご紹介致します。
Contents
『同期のサクラ』はどんなドラマ?
2019年10月からスタートする連続ドラマ『同期のサクラ』は一体どのような作品なのかを見ていきましょう。
この作品は、遊川和彦さんによる完全オリジナルの脚本で作られるドラマとなっています。
主演を務めるのは、遊川和彦さんと2年ぶりのタッグを組む高畑充希さんです。
高畑充希さんは、離島から大手ゼネコンにとある夢を持って入社してきたフレッシュな新入社員・北野サクラを演じます。
その周りを固める俳優陣も、主人公の同期役に橋本愛さんや新田真剣佑さん、岡山天音さら若手実力派が勢揃いしていることでも注目を集めています。
夢のために強い想いを持って仕事に向き合い、決して忖度は許さずひたすらに自分の夢をまっすぐに持ち続ける主人公と、仕事に対し温度差のある同期達がどのように変わっていくのかを描く成長や過程を描いた作品です。
『同期のサクラ』の脚本家・遊川和彦の経歴とは?デビュー作は何?
脚本家の遊川和彦さんは、1955年に東京で生まれ広島県にて育ちます。
高校在学中の文化祭で脚本を書いたことが、のちに脚本家という仕事に就いた契機となった出来事でした。
その後広島大学を卒業し、上京するのですが、なんと最初は俳優志望だったそうです!
しかし映画学校に短期間所属したのみで、テレビの制作会社にディレクターとして勤務します。
その後、現在の「脚本家」という仕事に就いた遊川和彦さん、初めは俳優志望だったとは驚きですが、演劇に興味があったということなのかも知れませんね。
1987年のTBSドラマ「うちの子にかぎって…スペシャルII」が遊川和彦さんの脚本家としてのデビュー作となります。
「うちの子にかぎって…スペシャルII」は小学校を舞台にしたコメディ作品で、この作品こそが、その後多数のTBSドラマでコメディ作品を送り出すことになるきっかけの作品となったのでした。
「遊川和彦」脚本の作風・特徴とは?
「コメディ作品」を多く担当した遊川和彦さんですが、実は参加した作品の多くにはある特徴があります。
それは「視聴者に疑問を投げかけるような作品」があるということです。
社会的に関心のある題材を取り上げることが多い点も特徴の一つですが、そうした作品を通して視聴者に疑問を投げかける作品が多いのです。
一方的に「伝える」手段としてのみ作品を使うのではなく、作品が視聴者に語りかけるような物語展開は、まさに遊川和彦さんだから為せる技と言っても過言ではないのかも知れません。
「遊川和彦」のおすすめ作品5選
「GTO」は1998年に放送された同名の漫画を原作とする連続ドラマです。
反町隆史さん演じる、暴走族のリーダーという過去を持ちながらも大検を受けて晴れて高校教師になった男・鬼塚英吉が主人公の物語です。
学校や生徒らと正面から向き合い、正しいことは正しい、間違っていることは間違っていると様々な問題を解決していく作品です。
イジメや登校拒否等学校が抱えうる問題を取り上げ、教育現場が抱えるリアルな問題として作品の中に組み込んでいます。
時に熱く、時に豪快に物事を打破しようとする主人公とその周囲の変化を、松嶋菜々子さん演じる同僚教師・冬月あずさとのラブストーリーの要素やコメディ要素を織り交ぜながら表現しています。
1999年に放送され、全11話の平均視聴率20%超えを叩き出した「魔女の条件」という作品も遊川和彦さんが脚本を担当しています。
実父の影響で教師になったものの、どこかいつも自信なさげな主人公・広瀬未知を松嶋菜々子さん、突如主人公の前に現れ、主人公の人生を変える存在になる、影のある高校生・黒澤光を滝沢秀明さんが演じています。
女性教師と男子高校生の禁断の愛を軸にしたこの作品は、当時幅広い年齢層に衝撃を与えました。
運命に導かれるように恋に落ちたものの、許される恋ではないと周囲に受け入れられずに駆け落ちをすることから2人の人生は大きく変化していくのです。
恋に落ちて愛し合い、別れを経験する2人ですが、そこには非情ともいえる更なる出来事が待ち構えており、抗えない運命に流されるかのように苦しみ立ち向かう姿がシリアスに描かれた作品となっています。
2005年に放送されその内容から様々な物議を呼んだドラマ「女王の教室」です。
小学校教師とその生徒らを描くストーリーですが、この作品は通常イメージする学校ものとは大きくかけ離れた作品です。
なんと、天海祐希さん演じる教師・阿久津真矢は生徒を突き放し、社会の理不尽さを小学生達にぶつける冷徹な鬼教師なのです。
テストの成績下位児童には雑用係をさせたり、時には児童の親を取り込んでまで児童たちの「壁」となり障害を放つのです。
あまりの過激さに賛否両論沸き起こり、現実社会においてPTAから非難されるほどでしたが、制作陣は決して作品の方針を変えませんでした。
主人公は何も理由なしに、ただ鬼教師をしていたわけではないのです。
作品を通して、児童たちの成長や自立・努力する姿が、とてもリアルにそして力強く描かれていることがこの作品の特徴といえます。
また、この作品で脚本家の遊川和彦さんは、「優れたテレビドラマの脚本作家に与えられる賞」の向田邦子賞を受賞していることからも、作品としての評価の高さが伺えます。
2011年に放送され、その独特の世界観に多くの人が釘付けになったドラマが「家政婦のミタ」です。
この作品は、脚本を担当した遊川和彦さんの完全オリジナル脚本でした。
また、最終回の最高視聴率は驚異の40.0%という数字を獲得し国内だけでなく海外でも高い評価を得た作品です。
とある理由により男やもめで暮らしていた一家に家政婦として派遣された三田灯。
彼女はただの家政婦ではなく、頼まれれば、たとえどんな方法であっても完遂する驚異的な能力を持ち、常にどこか機械的で冷たい雰囲気をまとっているのです。
家族は崩壊寸前でしたが、三田灯のその突拍子もない行動によって少しずつ絆を取り戻します。
しかしそんな三田灯自身も、悲惨で壮絶な過去の持ち主だったのです。
主人公・三田灯役には松嶋菜々子さん、派遣先の一家の大黒柱・阿須田恵一役に長谷川博己さん、子どもたちに中川大志さんや忽那汐里さん、本田望結さん等、豪華な演技派俳優陣が揃っていたことも話題でした。
三田灯を通して家族が再び一つになっていく過程が、コミカルな部分を交えつつも、「家族とはなにか」を軸に描かれています。
2018年放送で、数々の賞を受賞したことでも知られる「過保護のカホコ」。
『同期のサクラ』で主演を務める高畑充希さんは、過去にこの作品で遊川和彦さんの世界観を演じていました。
両親からの愛情をその身ですべて受け止めるあまり、自分では何もできない超温室育ちの主人公・根本加穂子を高畑充希さんが演じます。
そんなカホコの前に現れたのは竹内涼真さん演じる、自分とはまるでタイプが違う青年・麦野初でした。
過保護なカホコを見て「お前のような過保護が日本をダメにしている」と言い切った麦野初。
いっぽうカホコが、持ち前の明るさとパワーで自分を取り巻く世界が抱えていた問題を解決していくホームコメディ作品です。
現代の家庭環境問題として挙げられることもある子離れできない過保護な親を取り上げたことは、一見すると重くなりがちなテーマですが、前向きに頑張る主人公を明るく書ききったところに遊川和彦さんの技が光ります。
まとめ
以上、ここまで今秋の要チェック作品『同期のサクラ』の脚本家・遊川和彦さんについて、デビュー作からおすすめの作品までを一気にご紹介してまいりました。
遊川和彦さんが脚本家として参加した作品の多くは実に有名なものばかりで、社会現象になったものも数多く見受けられました。
デビュー作がコメディ作品だったこともあり、話題性のある作品や世間に語りかける作品の中にも、ユーモアやくすっと笑える要素を取り入れて創り上げられるシナリオは、まさに遊川和彦さんだからこそなし得る技術とも言えるでしょう。
そんな遊川和彦さんのオリジナル脚本ドラマ『同期のサクラ』、放送開始が今から待ちきれない作品です!!