ラジエーションハウス第3話・・・今回もとても良かったですね。
回を重ねるごと良くなってる気がします。
女性にとって、乳がんは発症リスクが低い訳ではないため身近に感じた方も多いのでは?
その中でも。今回登場した「デンスブレスト」・・・。
この回をみて、乳がんの精密検査を望む方が増えていく方が増えて行くかもしれませんね。
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ラジエーションハウス 第3話 デンスプレストとは?
「アナタはデンスブレストです!隠れたガンがあることが否定できない!」
と言われたらいったい何のことか分かりませんよね。
デンスブレストは、英語でいうと「Dense Breast」。
それぞれの英語は、「Dense=密度・濃度」、「Breast=乳」という意味で、日本語では「乳腺密度(あるいは乳腺濃度)が高い乳房」のことを指します。
デンスプレストは病名ではない。でも放っておくと・・・
ちなみに、デンスブレストは「病名」ではなく、あくまで乳腺密度が高い「状態」。
そのことから、マンボグラフィ検査でその疑いがあったとしても、異常がないとなった場合は「異常なし」と診断されてしまう類いの症状なんですね。
ただ、近親者にがんを患っている方が複数いる場合は、デンスブレストによってしこりが発見しにくくなっている可能性があります。
そのしこりが良性か悪性かは調べてみないと分かりません。
ただ、身内にがんで無くなった方やがんを患っているいる方がいた場合・・・悪性のしこりであるリスクは高まります。
だからこそ、デンスブレストの方は、マンモグラフィ検査だけでなく、精密検査を受けた方がいいんですね。
乳がんは40歳以上の女性に多い?ピーク年齢は40歳後半?
日本人では40歳を過ぎると乳がんにかかる人が増えはじめ、40代後半が罹患のピーク年齢と言われています。
このため日本では、厚生労働省が策定した乳がん検診のガイドラインでは、40歳以上の女性には、原則としてマンモグラフィによる検診を2年に1度受けるよう提言されています。
ちなみに、マンモグラフィは、乳房内の「石灰化」の発見に適した検査。
「石灰化」とは、乳管などに沈着したカルシウムの小さな固まりのことで、それ自体はがんではありません。
しかし、まれにがんに起因する「石灰化」が生じることがあるので、マンモグラフィ検査によって「石灰化」を見つけることが乳がんの早期発見にもつながるというわけです。
デンスブレストは一般に若い人ほど高い
デンスブレストは、人種や年齢によっても差があります。
日本では一般に若い人に多い症状で、一方アメリカでは、高年齢者に多いことが知られています。
割合でいうと、日本人の約40%がデンスブレスト。
ラジエーションハウス第3話に登場した葉山(演者:内山理名さん)は42歳でした。
データによると、40歳以降のデンスブレストの方の年代別の割合は、
- 40 歳代 54.9-68.8%
- 50 歳代 35.6-48.1%
- 60 歳代 25.2-32.3%
- 70歳代 9.7-21.3%
となっています。
40代は10人に6人から7人はデンスブレストの状態と、割合の高い症状だけに必ず要精密検査という訳ではないんですね。
ただ、今回の葉山のように、近親者にがん患者がいた場合には、精密検査を受けた方がいいということになります。
デンスプレストの海外動向は?アメリカでは大半の州で通知が義務づけられている
日本ではデンスブレストの通知が義務づけされてません。
では、海外はいったいどうなっているのか気になりますよね。
まずアメリカをみてみましょう。
アメリカでは、すでに「乳房の構成の通知」の法制化が進んでいて、実に50州のうち27州においては、その通知が義務化されています。
そして、通知後の対策としては、乳がん発見率の高い追加検査方法として 「MRI」、「乳房超音波検査」、「Tomosynthesis」 などを紹介しています。
ただ、デンスブレスと判断された全員に追加検査を薦めるのではなく、生涯リスク評価モデルという指標に沿って、年齢層別に対処しているそうです 。
そして、かかりつけ医とよく相談し対処するよう推奨されています。
一方、この「乳房の構成の通知」は、アメリカ特有のもの。
他の諸外国はどうなっているかというと。。。
EUSOBI(European Society of BreastImaging)の記載によれば、欧州 30 か国で通知のための法の制定や検討を行っている国はありません。
また韓国でも、乳房の構成の通知をしていないことを確認されています。